EMC試験で検討するべき3つの試験の形を解説

車載EMCや半導体EMCの試験って、どのように実施するのでしょうか? 愛知県刈谷市にあるIEC、ISO17025認定試験場「デンケン中部センター」では、お客様のニーズに合った形で試験を実施いただける環境を提供しています。この記事では営業担当の杉浦が、3つの試験タイプについてご紹介します。

【この記事でわかること】
・デンケン中部センターで提供している3つの試験の形
・立会試験のメリットとデメリット
・委託試験のメリットとデメリット
・自主試験のメリットとデメリット

EMC試験における3種類の試験タイプとは?

愛知県刈谷市にあるEMC試験サイト、デンケン中部センターでは、次の3つの形でEMC試験サービスと提供しています。

3種類の試験タイプ 

  1. 立会試験
  2. 委託試験
  3. 自主試験

では、それぞれの試験タイプの特徴を順に見ていきましょう。

1.立会試験

立会試験は、当サイトにご来社いただいて、お客様の指示に沿って測定を行う形の試験です。現在、デンケン中部センターで最もご依頼が多い形の試験方法です。

立会試験では、お客様立ち会いのもとで、指示をいただきながら当サイトのスタッフが試験を実施しますので、専門知識が必要なEMC試験において、当サイトの技術スタッフの知見をフル活用していただけます。また、試験の進行に合わせてその場で「こうしたい」とお伝えいただけるので、ご要望事項にタイムリーに対応できるところもメリットだと思います。

立会試験のメリット 

  • EMC試験のノウハウがなくても、試験員に提案から試験までおまかせいただける
  • 試験機器の使い方がわからなくてもご希望の試験が実施できる
  • 試験途中に指示をいただく場合も、技術スタッフがタイムリーに対応できる

立会試験のデメリット 

  • 愛知県刈谷市までお越しいただく必要がある
  • 試験の最初から最後まで立ち会う場合、拘束時間が長い

このようなデメリットはあるものの、その場で指示を出しながら試験員のもつノウハウを最大限に活用いただけるのが立会試験の最大のメリットです。そのため現在は約6割のお客様が立会試験を選ばれています。

お客様の社内にEMC試験のノウハウをお持ちの技術者がいない場合には、ぜひデンケン中部センターでの立会試験をお選びいただければと思います。

立会試験はこんなお客様にお選びいただいています 
・社内にEMC試験に関する知見がないお客様
・試験機器の使い方がわからないお客様
・状況に合わせて現場で指示を出しながら試験を行いたいお客様

2.委託試験

委託試験は、お客様の製品をお預かりして、当サイトで試験を実施し、判定まで行う形の試験方法です。事前に試験仕様に関する詳細な打合せが必要にはなりますが、試験員にすべておまかせいただけるため、お客様の拘束時間が少なく便利な試験方法です。

試験中、オンラインや電話でつなぐなどして都度やり取りすることも可能です。

委託試験のメリット 

  • 愛知県刈谷市まで行かなくても試験ができる
  • 立会が不要なので拘束時間が短い
  • オンラインや電話で状況を聞きながら指示を出すことはできる

ですが、次のようなデメリットもあります。

委託試験のデメリット 

  • 事前に的確な指示書を作成する必要がある
  • 途中で要望を言えない(WEBや電話でのやり取りは可能)

やはり立会試験については、事前に試験指示書を作成し、詳細を詰めておく必要がある点が大変だと思います。しかしながら往復の移動時間やサイトでの滞在時間を考慮した場合には、立会試験を選ぶメリットは大きいと思います。

現在立会試験については、当社の技術スタッフがお客様の製品について詳しく理解している場合や、リピーターのお客様からのご依頼が多い状況です。ですが的確なご指示をいただけるのであれば対応可能なケースもありますので、まずはご相談ください。

委託試験はこんなお客様にお選びいただいています 
・的確な指示書を作成いただけるお客様
・同じ試験を何度も実施されるリピーターのお客様
・当社技術スタッフがお客様の製品について理解している場合  

3.自主試験

自主試験は、デンケン中部センターの試験設備を使って、お客様が好きなように試験していただける形の試験方法です。自主試験をご希望のお客様は多くはありませんが、現在は対策試験や検証試験でお使いいただくケースがあります。

当社は設備をお貸しするだけになりますので、コストを抑えられるメリットはありますが、技術スタッフの知見を活用いただくのが難しいこと、またEMCの試験ノウハウをお持ちの方でないと試験を実施いただけない点がデメリットになると思います。

自主試験のメリット 

  • 試験コストを抑えられる(試験員の人件費不要)
  • お客様がお好きなように試験をしていただける

自主試験のデメリット 

  • EMC試験のノウハウをお持ちの方がいないと試験が実施できない
  • 当サイト試験員の技術ノウハウをご活用いただきにくい
  • 計画・準備・試験から判定まで、全てご自分で実施する必要がある
  • 拘束時間は最も長い

お客様の社内にEMC試験の知見がある技術者の方がいらっしゃる場合には、自主試験ならコストを抑えつつ自由に試験をしていただくことができます。そうでない場合は当サイトの試験ノウハウをご活用いただければと思います。

自主試験はこんなお客様にお選びいただいています 
・社内にEMC試験のノウハウをお持ちのお客様
・試験コストを抑えたいお客様
・準備から判定まで自社で完結したいお客様  

オンラインで空き状況が確認できる

さて、デンケン中部センターがある愛知県地域では「EMC試験の予約がなかなか取れない」という声をお客様からよく聞きます。その点、デンケン中部センターは試験室の空き状況をオンラインで確認いただけるように日程表をご用意していますので、ぜひご活用くださいね。初回は電話かメールでご連絡いただき、相談してからのご予約になりますが、2回目からはオンライン予約にも対応しています。予約・日程表はこちらのリンクからご確認ください。

デンケンEMC試験所 試験日程表
https://dkn-emc.jp/top
※2回目以降はオンライン予約も可能です

初回予約の方法

電話  : 0566-95-2170

メール : https://emc-dkn.com/contact/ 

まとめ

今回は、デンケン中部センターで実施している3つの試験タイプについて詳しくご紹介しました。EMC試験のご要望はさまざまだと思いますので、お客様に合った試験方法をお選びくださいね。

教えてくれた人

デンケン中部センター 杉浦 貴紀   デンケン中部センターで営業担当をしている杉浦です。このブログでは当サイトでの試験情報についてご紹介していきますのでよろしくお願いします。

この記事を書いた人

ものづくりライター 新開 潤子   製造業専門で執筆活動を行う「ものづくりライター」。ものづくりについて広く知識を持ち、ものづくり技術を言葉で表現して伝える活動を、愛知県を拠点に展開中。   https://office-kiitos.biz/
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