半導体に強いEMC試験サイト、デンケン中部センターで試験を行うメリット5選
愛知県刈谷市にあるデンケン中部センターは、1985年から半導体事業に携わってきた「株式会社デンケン」が運営するEMC試験サイトです。
最大の強みは、車載EMCだけでなく半導体のEMC試験にも対応できること。
特に半導体EMCを活用したEMC試験のコスト削減と時間短縮ができるなど、一般的な試験サイトにはない強みがあります。 さまざまなEMC試験ができるデンケン中部センター
そこで今回は、デンケン中部センター 営業の杉浦さんに、デンケン中部センターで試験を実施するメリットについて伺いました。
【この記事でわかること】
・デンケン中部センターが半導体EMCに強い理由
・デンケン中部センターでEMC試験を行う5つのメリット
① 半導体EMC試験ができる
② 車載EMC試験のコストと時間の大幅削減
③ 試験品質・信頼性の高さ
④ iNARTEのEMCエンジニア資格を持つ検査員が在籍
⑤ ライブ配信環境をはじめとする快適な試験環境
デンケンが半導体EMCに強い理由
株式会社デンケンは1985年から40年にわたり半導体関連事業に携わってきた会社です。現在は日本国内の全ての半導体メーカーと取引があり、半導体の後工程製造や組み立て解析サービスなど幅広いサービスを提供しています。
具体的には、半導体メーカーが行う開発や検査のサポート、半導体の解析サービス、信頼性試験を含む「ターンキー・ソリューション」を提供しており、下の図にあるようなさまざまなサービスを提供しています。
株式会社デンケンの半導体関連事業
これらの事業を通じてデンケンは半導体に関する全体的な知識と技術を蓄積してきたところ、顧客の要望に応える形で2017年、半導体EMCのDPI法からEMC試験の対応を開始しました。その後、車載向けEMC試験のお問い合わせが増えたため車載にも対応するようになり、現在は半導体と車載の試験場認定を取得してさまざまなEMC試験を実施しています。
このような経緯から、半導体のプロフェッショナルとして、EMC試験だけでなく半導体に関するさまざまな相談に対応できる点がデンケンの強みとなっています。
デンケン中部センターでEMC試験を行う5つのメリット
では、半導体に強いデンケンでEMCを行うメリットを見ていきましょう。
メリット① 半導体EMC試験ができる
まず、デンケン中部センターは、車載部品に搭載されている半導体まで試験ができる珍しいサイトです。日本でわずか3社しか取得していない認証もあり、半導体EMCの試験を実施いただくには最適な試験場です。(2024年7月時点)
下記の半導体EMC試験の認証を取得しています。
【デンケンで実施できる半導体EMC IEC/ISO17025 認定試験】
- IEC62132-4 DPI法
- IEC61967-4 150Ω法
- JASO D 019 DPI法、150Ω法
- JEITA ED-5008 DPI法、150Ω法
最近は車載部品のJASOの規格が決まってきており、JASO D019では半導体EMC試験が推奨されるようになりました。車載部品でも半導体EMCの試験ができるデンケン中部センターを活用いただくことで、半導体EMCまでを包括的に、効率的に実施することができます。
メリット② 車載EMC試験のコストと時間の大幅削減
あまり知られていないのですが、実は半導体EMC試験を活用することで、車載部品のEMC試験にかかるコストと時間を大幅に削減することができます。
というのも、一般的に車載部品は10種類のEMC試験を実施しますが、半導体EMCは3試験で必要な範囲をカバーすることができます。つまり、複数の車載部品に共通の半導体が採用されている場合、半導体を個別に試験することで、車載部品全体の試験回数を減らし、効率的に試験を実施することができます。
この点については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
→半導体EMCで車載EMC試験を効率化する「とっておきの方法」とは
メリット③ 試験品質・信頼性の高さ
デンケン中部センターは、自動車工業界のフォーラムであるJAMAの評価方法に対応しており、特にJASO-D019の規格においては、デンケン中部センターにおける測定結果が採用されています。
また、デンケンはJEITA(一般社団法人 電子技術産業協会)の半導体部会に参加し、「PCN(製品へ交通値)発行時における信頼性確認、およびEMC 性能確認の評価法の標準化」など、業界全体の試験品質と信頼性を高める活動に貢献しています。
2022年2月18日に開催された「JEITA規格(半導体)オープンフォーラム2021」では、「 PCN(製品変更通知)時における業務効率化を目指して~信頼性、EMC 性能の確認 方法と 標準化~」をテーマに議論が行われました。同フォーラムの第2部「PCNにおけるEMC性能検証の取り扱いと事例」において、デンケンの岡田直樹、植木英晶の両名が「半導体EMC性能等価性の評価事例」の事例発表を行い、これをきっかけにJASO- D019規格で測定結果として当社事例が採用されました。
この点については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
→デンケンが考えるEMC試験の「品質」5つのポイント
メリット④ iNARTEのEMCエンジニア資格を持つ検査員が在籍
自動車関連のEMC試験は、一つでも評価に誤りがあれば動作不良を起こし大事故につながる恐れがあるため、ミスの許されない仕事です。そのためデンケンの社員は“人命を左右する重要な職務である”ことを常に意識し、慎重かつ誠実に業務に当たっています。
デンケン中部センターには、iNARTEでEMCエンジニアの資格を取得した検査員が在籍しています。現時点で全スタッフの取得には至っていないモノの、定期的に勉強会を行うことで着実に資格保有者を増やしています。デンケンでは高度な専門知識と技術を持ったエンジニアが、高品質な検査を提供します。 iNARTEをはじめ、デンケンが取得した認証
※ iNARTE (アイナルテ)は、アメリカの非営利団体であるiNARTE(International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics)が、1988年に創設した、EMCの技術、スキルを認証するグローバルな技術資格です。
メリット⑤ ライブ配信環境をはじめとする快適な試験環境
デンケンでは、お客様に快適に試験を実施いただくための環境に力を入れています。 その一つが試験に立ち会うためのライブ配信環境。事前に指示書をいただければ、お客様の製品を構築して、試験の実施までデンケンが実施できます。遠隔地からでも試験の進行状況をリアルタイムで確認できるので、サイトまでお越しいただけない場合もご安心ください。 試験の様子をライブ配信で確認できる
その他にも、待機中の控室とWifi環境、喫煙室、昼食のご用意、刈谷駅からの送迎などで多忙なお客様をサポートしています。
デンケン中部センターの試験環境について詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
→「快適さ」が人気のEMC立会試験、1日の流れ
まとめ
この記事では、半導体にEMC試験サイト「デンケン中部センター」の杉浦さんに、でEMC試験を行う5つのメリットをご紹介いただきました。
デンケン中部センターでは、EMC試験の空き状況をオンラインで確認でき、電話でご予約いただけます。半導体EMCのメリットを活かしたEMC試験に興味を持っていただけた方はぜひお問い合わせください。
デンケンEMC試験所 試験日程表
https://dkn-emc.jp/top
※2回目以降はオンライン予約も可能です
お問い合わせ・ご予約
電話 : 0566-95-2170
メール : https://emc-dkn.com/contact/
教えてくれた人
デンケン中部センター 杉浦 貴紀 デンケン中部センターで営業担当をしている杉浦です。このブログでは当サイトでの試験情報についてご紹介していきますのでよろしくお願いします。
この記事を書いた人
ものづくりライター 新開 潤子 製造業専門で執筆活動を行う「ものづくりライター」。ものづくりについて広く知識を持ち、ものづくり技術を言葉で表現して伝える活動を、愛知県を拠点に展開中。 https://office-kiitos.biz/
愛知県刈谷市にあるデンケン中部センターは、1985年から半導体事業に携わってきた「株式会社デンケン」が運営するEMC試験サイトです。 最大の強みは、車載EMCだけでなく半導体のEMC試験にも対応できること。 特に半導体EMCを活用したEMC試験のコスト削減と時間短縮ができるなど、一般的な試験サイトにはない強みがあります。 | さまざまなEMC試験ができるデンケン中部センター |
そこで今回は、デンケン中部センター 営業の杉浦さんに、デンケン中部センターで試験を実施するメリットについて伺いました。
【この記事でわかること】 ・デンケン中部センターが半導体EMCに強い理由 ・デンケン中部センターでEMC試験を行う5つのメリット ① 半導体EMC試験ができる ② 車載EMC試験のコストと時間の大幅削減 ③ 試験品質・信頼性の高さ ④ iNARTEのEMCエンジニア資格を持つ検査員が在籍 ⑤ ライブ配信環境をはじめとする快適な試験環境 |
デンケンが半導体EMCに強い理由
株式会社デンケンは1985年から40年にわたり半導体関連事業に携わってきた会社です。現在は日本国内の全ての半導体メーカーと取引があり、半導体の後工程製造や組み立て解析サービスなど幅広いサービスを提供しています。
具体的には、半導体メーカーが行う開発や検査のサポート、半導体の解析サービス、信頼性試験を含む「ターンキー・ソリューション」を提供しており、下の図にあるようなさまざまなサービスを提供しています。
株式会社デンケンの半導体関連事業
これらの事業を通じてデンケンは半導体に関する全体的な知識と技術を蓄積してきたところ、顧客の要望に応える形で2017年、半導体EMCのDPI法からEMC試験の対応を開始しました。その後、車載向けEMC試験のお問い合わせが増えたため車載にも対応するようになり、現在は半導体と車載の試験場認定を取得してさまざまなEMC試験を実施しています。
このような経緯から、半導体のプロフェッショナルとして、EMC試験だけでなく半導体に関するさまざまな相談に対応できる点がデンケンの強みとなっています。
デンケン中部センターでEMC試験を行う5つのメリット
では、半導体に強いデンケンでEMCを行うメリットを見ていきましょう。
メリット① 半導体EMC試験ができる
まず、デンケン中部センターは、車載部品に搭載されている半導体まで試験ができる珍しいサイトです。日本でわずか3社しか取得していない認証もあり、半導体EMCの試験を実施いただくには最適な試験場です。(2024年7月時点)
下記の半導体EMC試験の認証を取得しています。
【デンケンで実施できる半導体EMC IEC/ISO17025 認定試験】
- IEC62132-4 DPI法
- IEC61967-4 150Ω法
- JASO D 019 DPI法、150Ω法
- JEITA ED-5008 DPI法、150Ω法
最近は車載部品のJASOの規格が決まってきており、JASO D019では半導体EMC試験が推奨されるようになりました。車載部品でも半導体EMCの試験ができるデンケン中部センターを活用いただくことで、半導体EMCまでを包括的に、効率的に実施することができます。
メリット② 車載EMC試験のコストと時間の大幅削減
あまり知られていないのですが、実は半導体EMC試験を活用することで、車載部品のEMC試験にかかるコストと時間を大幅に削減することができます。
というのも、一般的に車載部品は10種類のEMC試験を実施しますが、半導体EMCは3試験で必要な範囲をカバーすることができます。つまり、複数の車載部品に共通の半導体が採用されている場合、半導体を個別に試験することで、車載部品全体の試験回数を減らし、効率的に試験を実施することができます。
この点については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
→半導体EMCで車載EMC試験を効率化する「とっておきの方法」とは
メリット③ 試験品質・信頼性の高さ
デンケン中部センターは、自動車工業界のフォーラムであるJAMAの評価方法に対応しており、特にJASO-D019の規格においては、デンケン中部センターにおける測定結果が採用されています。
また、デンケンはJEITA(一般社団法人 電子技術産業協会)の半導体部会に参加し、「PCN(製品へ交通値)発行時における信頼性確認、およびEMC 性能確認の評価法の標準化」など、業界全体の試験品質と信頼性を高める活動に貢献しています。
2022年2月18日に開催された「JEITA規格(半導体)オープンフォーラム2021」では、「 PCN(製品変更通知)時における業務効率化を目指して~信頼性、EMC 性能の確認 方法と 標準化~」をテーマに議論が行われました。同フォーラムの第2部「PCNにおけるEMC性能検証の取り扱いと事例」において、デンケンの岡田直樹、植木英晶の両名が「半導体EMC性能等価性の評価事例」の事例発表を行い、これをきっかけにJASO- D019規格で測定結果として当社事例が採用されました。
この点については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
→デンケンが考えるEMC試験の「品質」5つのポイント
メリット④ iNARTEのEMCエンジニア資格を持つ検査員が在籍
自動車関連のEMC試験は、一つでも評価に誤りがあれば動作不良を起こし大事故につながる恐れがあるため、ミスの許されない仕事です。そのためデンケンの社員は“人命を左右する重要な職務である”ことを常に意識し、慎重かつ誠実に業務に当たっています。
デンケン中部センターには、iNARTEでEMCエンジニアの資格を取得した検査員が在籍しています。現時点で全スタッフの取得には至っていないモノの、定期的に勉強会を行うことで着実に資格保有者を増やしています。デンケンでは高度な専門知識と技術を持ったエンジニアが、高品質な検査を提供します。 | iNARTEをはじめ、デンケンが取得した認証 |
※ iNARTE (アイナルテ)は、アメリカの非営利団体であるiNARTE(International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics)が、1988年に創設した、EMCの技術、スキルを認証するグローバルな技術資格です。
メリット⑤ ライブ配信環境をはじめとする快適な試験環境
デンケンでは、お客様に快適に試験を実施いただくための環境に力を入れています。 その一つが試験に立ち会うためのライブ配信環境。事前に指示書をいただければ、お客様の製品を構築して、試験の実施までデンケンが実施できます。遠隔地からでも試験の進行状況をリアルタイムで確認できるので、サイトまでお越しいただけない場合もご安心ください。 | 試験の様子をライブ配信で確認できる |
その他にも、待機中の控室とWifi環境、喫煙室、昼食のご用意、刈谷駅からの送迎などで多忙なお客様をサポートしています。
デンケン中部センターの試験環境について詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
→「快適さ」が人気のEMC立会試験、1日の流れ
まとめ
この記事では、半導体にEMC試験サイト「デンケン中部センター」の杉浦さんに、でEMC試験を行う5つのメリットをご紹介いただきました。
デンケン中部センターでは、EMC試験の空き状況をオンラインで確認でき、電話でご予約いただけます。半導体EMCのメリットを活かしたEMC試験に興味を持っていただけた方はぜひお問い合わせください。
デンケンEMC試験所 試験日程表
https://dkn-emc.jp/top
※2回目以降はオンライン予約も可能です
お問い合わせ・ご予約
電話 : 0566-95-2170
メール : https://emc-dkn.com/contact/
教えてくれた人
デンケン中部センター 杉浦 貴紀 デンケン中部センターで営業担当をしている杉浦です。このブログでは当サイトでの試験情報についてご紹介していきますのでよろしくお願いします。 |
この記事を書いた人
ものづくりライター 新開 潤子 製造業専門で執筆活動を行う「ものづくりライター」。ものづくりについて広く知識を持ち、ものづくり技術を言葉で表現して伝える活動を、愛知県を拠点に展開中。 https://office-kiitos.biz/ |